赤ちゃんが舌を出すのはなぜ?病気との関係性は?

子育てをしていると、赤ちゃんが舌を出すしぐさをよく見かけますよね。無意識のうちに出していることが多いため、深く心配する必要はないものの、口内の怪我や風邪の症状で舌を出している場合もあるので注意しましょう。
この記事では、赤ちゃんが舌を出す理由や病気との関係性などについて、詳しくご紹介します。
目次
赤ちゃんが舌を出す理由
赤ちゃんが舌を出すのは、特別なことではありません。次のように、さまざまな理由があります。
赤ちゃんが遊んでいる
好奇心旺盛な赤ちゃんにとっては、舌を出すのも遊びのひとつです。自分の舌の存在に気がつき、舌が動く感覚を楽しんでいるのかもしれません。
口のなかに違和感がある
口のなかの違和感も、舌を出す理由のひとつです。生後6ヶ月を過ぎると乳歯が生えはじめ、歯茎のむずがゆさから盛んに舌を動かします。
原始反射のひとつ
口の中の異物を排除しようとする動きでも、赤ちゃんが舌を出します。「舌挺出反射」と呼ばれる、生まれつき備わった原始反射のひとつです。
げっぷがなかなかでない
げっぷがなかなかでないときも、舌を出すことがあります。舌を出して「ウェ」とえずいているときは、お腹に空気がたまっていないか確認してください。
お腹が空いている
お腹が空いて母乳やミルクが飲みたいときも、赤ちゃんは舌を出します。生きるための無意識の行動ですが、個人差があり、お腹がいっぱいなのに母乳を飲んでいるときや、ミルクの味がおいしくないときに舌を出す子もいます。
新生児模倣をしている
新生児は、まわりの大人の顔の動きや舌を出すしぐさの真似をすることがあります。「新生児模倣」と呼ばれる行動で、生後2ヶ月ほどで見られなくなります。
赤ちゃんが舌を出すことと病気や障がいとの関係性
赤ちゃんがときどき舌を出していても、病気や障がいが懸念されることはほとんどありません。ですが、頻繁に舌が口から出ている場合は、注意する必要があります。
口の中を怪我している
口の中に入れたもので傷ができ、違和感から舌を出していることがあります。
風邪をひいている
風邪をひいてうまく鼻呼吸ができないと、舌を出すことがあります。鼻が詰まったり、鼻水が出たりしていないかチェックしましょう。
クレチン症
先天性甲状腺機能低下症で甲状腺がうまく作られないと、舌が大きくなって口から出ることがあります。ほとんどは新生児スクリーニング検査で発見できるため、心配はいりません。
巨舌症
舌が口のなかに収まらないほど肥大する症状で、先天性のものと、腫瘍などによる後天性のものがあります。
舌小帯短縮症
生まれつき舌が短く、舌小帯がつっぱって動かしにくいため、舌がでてしまう赤ちゃんもいます。
ダウン症
ダウン症の赤ちゃんのなかには舌が大きい子がいて、口から出てしまうことがあります。ですがダウン症の赤ちゃん全員が舌を出すわけではなく、舌の状態だけでダウン症が疑われることはありません。
よくある心配や質問
自閉症のひとつ?
舌を出すことだけで自閉症とは判断できません。目を合わさない、抱っこが落ち着かない、言葉の発達が遅いなどの特徴があるか慎重に観察が必要です。
赤ちゃんが舌を出させないようにするべき?
赤ちゃんが元気でいつもと様子が変わらないのであれば、無理にやめさせる必要はありません。
ウイルスや病気に感染しやすくなるのでは?
唾液には殺菌作用があるため、神経質に考えなくても大丈夫です。ただし、赤ちゃんは免疫力が低いため、衛生面などには気をつけてあげましょう。
歯並びが悪くなる?
生後1歳未満なら歯が生える途中なので、歯並びを心配する必要はありません。
まとめ
赤ちゃんが舌を出すのは、遊んでいたり、口に違和感があったりするケースが多く、それほど神経質にとらえる必要はありません。気になる場合は一人で抱え込まず、医師に相談してください。
赤ちゃん特有のかわいらしさである舌を出すしぐさは、育児中の楽しみのひとつになるでしょう。