子どもの枕はいつから?必要性や選び方のポイントも解説

枕は、睡眠をサポートするのに欠かせないものですが、子どもはいつから枕が必要なのでしょうか。今回は、子どもに枕はいつから使用すべきなのか、選び方も含めて紹介します。ママやパパの真似をして、突然枕を使いたいといい出す子もいるので、枕を使いはじめる時期をしっかり理解しておきましょう。
そもそも子どもに枕は必要なの?
まず、枕の必要性から考えていきましょう。枕は、寝転んだときに首と敷き布団との間にできる、隙間を埋める役割を担う寝具です。
人間の体はまっすぐではなく、重い頭をバランス良く支えるために、背骨が緩やかなS字カーブを描いています。そのまま布団に横になると頭の位置が定まらず、背骨のカーブも維持できずに寝にくくなったり体に痛みがでたりします。枕はこうした体への負担をなくすために必要なのです。
ところが、小さな子どもの背骨のS字カーブは未発達です。後頭部と背中がほぼ同じ高さにあり、寝転んでも首まわりに隙間ができないため、赤ちゃんや幼児期の子どもに高さのある枕は必要ありません。高さのある枕を与えると、逆に姿勢に無理がかかって寝苦しくなることもあります。
枕が必要かどうかは、子どもが眠る様子を観察して判断しましょう。夜中にしっかり眠れているようであれば、枕は必要ありません。寝苦しい様子や体が痛むようであれば、枕を用意してあげてください。
子どもの枕はいつから使用すべき?
子どもの背骨のS字カーブが発達してきたら、そろそろ枕が必要です。一般的には、8~10歳前後が高さのある枕を使いはじめる目安といわれています。とはいえ、子どもの成長は個人差が大きいので、寝ているときの様子をみて判断しましょう。
また、子どもがママやパパの真似をして枕を使いたがったら、はじめてみてもOKです。大人と同じものを使う安心感から、子どもを穏やかな眠りに誘う効果が期待できます。
子どもが枕を使いはじめてしばらくしたら、体の成長にあわせてサイズアップも検討してください。一般的に、高学年になったら大きなサイズの大人用枕への切り替えが必要といわれています。体の大きさに合わない小さい枕だと寝返りがしにくく、睡眠の質が低下することがあるため、買い換えてあげましょう。
子どもの枕を選ぶときのポイント
子どもの体の成長や姿勢は個人差が大きいため、枕も一人ひとりでサイズ調整が必要です。
枕の高さは、頭を乗せたときに背骨のS字カーブが維持できるかで決めます。布団と頚椎の間の隙間が埋まっているか、実際に枕を使って試してみましょう。
子ども用枕の一般的なサイズは、29×40cmです。体格や寝返りのしやすさを考慮しながら、サイズ選びの判断をしてください。
また、枕はひとつ買い与えたら終わりではなく、体の成長に合わせて見直しが必要です。次の3つの方法で定期的に寝心地の確認をして、子どもの体にあっているかチェックしましょう。頭が沈み込まない、ほどよい硬さの枕がベストです。
1.枕を使って仰向けに寝たときに後頭部から肩にかけて力が抜けているか、首やのどに圧迫感がないか
2.自然に横向き寝をしたとき、顔の中心線の位置が布団と平行になっているか
3.手を胸の前でクロスし、手をつかなくても左右に自然な寝返りができるか
さらに、枕の素材やデザイン選びも大切です。子どもは汗をかきやすいので、丸洗いできるものや通気性の良い枕を選んでください。子どもが好きなキャラクター柄などの枕は、就寝を促すアイテムとしても役に立ちますよ。
まとめ
枕は就寝中の頭の位置を支え、背骨のS字カーブを維持して熟睡に導きます。ただし、赤ちゃんや幼児期の子どもは姿勢が原因で寝苦しそうでない限り、高さのある枕は必要ではありません。子どもが小さなうちは、高さのある枕を使うと姿勢に無理がかかり寝苦しくなるので、体の成長をみながら使いはじめてください。
また、子どもの成長は早いため、年齢や体格にあわせて、定期的に枕を買い換えて使いましょう。