赤ちゃん(乳児)にインフルエンザ予防接種は必要?いつから受けられる?

インフルエンザが流行る季節になると、「赤ちゃんも感染してしまわないか」「予防接種は必要なのか」と気になりますよね。「赤ちゃんはインフルエンザにかからない」という声もありますが、実際はどうなのか不安に感じているママ・パパもいるのではないでしょうか。今回は、赤ちゃん(乳児)にインフルエンザ予防接種は必要なのか、また接種はいつからできるのかといった疑問にお答えします。
目次
赤ちゃん(乳児)にもインフルエンザ予防接種は必要?
赤ちゃん(乳児)は、ママから受け継いだ免疫によって生後6ヶ月くらいまでは感染症などにかかりにくいといわれています。
しかし、インフルエンザにかからないわけではありません。免疫が高い生後6ヶ月未満の赤ちゃんでもかかる可能性は十分あります。また、生後6ヶ月を過ぎて免疫が低下すると、さらにインフルエンザなどの感染症にかかる可能性は高くなります。
乳幼児は高齢者と同様、インフルエンザに対するリスクが大きいため、予防することが大切です。
インフルエンザの予防に有効なのがワクチン接種ですが、1歳児未満の乳児については現状、インフルエンザ予防接種の有効性は明らかになっていません。1歳以上6歳未満の乳幼児については、インフルエンザ予防接種の有効率が20~30%との研究結果があります。
出典:「乳幼児(6歳未満)に対するインフルエンザワクチン接種について」(日本小児科学会)
インフルエンザによる合併症のリスクを考えると、1歳以上6歳未満の乳幼児は任意での接種が望ましいといえるでしょう。
赤ちゃん(乳児)のインフルエンザ予防接種は生後何ヶ月からできる?
赤ちゃん(乳児)のインフルエンザ予防接種は、1歳以上の乳幼児に推奨されています。そのため、赤ちゃんが1歳の誕生日を迎えたら、インフルエンザ予防接種を受けさせるかどうか検討するママやパパが多いようです。
ただし、インフルエンザ予防接種は1歳にならないと受けられないわけではありません。生後6ヶ月以上の赤ちゃん(乳児)であれば、1歳未満でも接種できます。
生後6ヶ月~3歳未満の乳幼児の予防接種は、2回に分けて行うことになります。なぜなら、1度の接種では十分な抗体が得られないからです。
2回目の接種は、1回目を受けてから2~4週間は期間を空けてから行います。
赤ちゃん(乳児)のインフルエンザ予防接種はどの時期にする?
予防接種はインフルエンザが流行する前に済ませておかなければなりません。インフルエンザの予防接種は受けてすぐに抗体ができるわけではありません。十分な抗体値を得るまでには2回目の接種後から2週間ほどかかります。
インフルエンザが本格的に流行するのは、12月中旬ないしは1月です。そのため、赤ちゃんの1回目の予防接種は10月~11月上旬にかけて済ませておきましょう。
インフルエンザ予防接種の効果は、予防接種後から約5ヶ月間持続するといわれています。
抗体がピークになるのは2回目の接種から1ヶ月後くらいで、その後はできた抗体が徐々に減少するため、予防接種は早く受けすぎても効果が期待できません。また、「去年接種したから大丈夫」ということでもなく、毎年受ける必要があります。
赤ちゃん(乳児)のインフルエンザ感染予防のためのその他の対策
インフルエンザ予防接種を受ければ、赤ちゃん(乳児)はインフルエンザにかからないわけではありません。予防接種を受けても、インフルエンザにかかる可能性はあります。
そのため、インフルエンザ予防接種を受けても受けなくても、インフルエンザが流行している時期はなるべく人混みを避けるなど、予防に努めることが大切です。
また、周りの家族がインフルエンザ予防接種を受けたり、感染予防のために手洗いやアルコール手指消毒を徹底したりするなどして、家族がインフルエンザにかからないようにすることも、赤ちゃんの感染予防対策の一つです。
まとめ
赤ちゃん(乳児)でもインフルエンザにかかることはあるので、予防に努めることが大切です。インフルエンザ予防接種は1歳以上の乳幼児に推奨されていますが、生後6ヶ月以上の赤ちゃんであれば接種可能です。
また、予防接種を受ける・受けないに関わらず、家族でしっかりと感染症対策を行い、人混みを避けるなど、かからないよう意識した生活を送ることをおすすめします。