お宮参りの初穂料について、金額相場やマナーを解説

赤ちゃんのお宮参りでご祈祷を受ける際、神社に「初穂料(はつほりょう)」というお金を納める必要があります。とはいえ、初穂料にはいくら用意すれば良いのかわからない方も多いでしょう。今回は、初穂料の金額の相場や納めるときのマナーを紹介します。
初穂料とは
初穂料とは、お宮参りで祝詞を上げてもらうときに納める、神様にお供えするお金のことです。初穂はもともとその年の最初に収穫したお米のことを指し、作物が滞りなく収穫できたことを感謝するために納められていました。そこから徐々に初穂の代わりにお金を納める形へ変化していったとされています。
初穂料は、お宮参りの他にも神社結婚式や七五三などさまざまな場面で使われます。また、初穂料の代わりに玉串料として支払う場合もありますが、玉串料はお通夜や葬儀で使われるイメージが強いため、お宮参りでは初穂料として納めることが一般的です。
初穂料の金額はいくらくらい?
初穂料として納める金額は5,000〜10,000円くらいが相場で、5,000円程度を包む人が比較的多いです。ただし、双子などで祝詞を複数人分上げてもらう場合や、ご祈祷後に縁起物など神社からいただくものがある場合には1万円以上包むこともあります。
神社のホームページなどを見ても、初穂料については「お気持ち程度の金額」として明確な金額は提示されていないケースが多く見られます。まれに金額を指定している神社もあるため、お参り予定の神社のホームページを確認したり、実際に問い合わせて確認したりすると安心です。
また、誰が初穂料を納めるかは特に決まりはありません。以前までは祖父母が納めるケースが一般的でしたが、最近ではママ・パパが納めるケースも多いようです。両家の祖父母が半分ずつ出し合う形でも問題ないので、事前に家族で話し合っておくと良いでしょう。
初穂料を納めるときのマナー
神社に納める際に、そのまま財布からお金を取り出して渡すのはマナー違反です。必ずのし袋に入れるようにしましょう。のし袋がない場合は白封筒でも代用できますが、赤ちゃんの成長をお祝いする行事なので、事前にのし袋を用意しましょう。神社に初穂料を納めるまでは袱紗(ふくさ)で包み、のし袋が折れたり汚れたりしないようにしておくと安心です。
初穂料を入れるのし袋の水引は「紅白の蝶々結び」になっているものを用意します。蝶々結びは、何度でも簡単に結び直せることから「おめでたく何度あっても良いこと」をお祝いするときに使用するもので、赤ちゃんのお祝いにぴったりです。
「結び切り」ののし袋は「一度きりで二度とあってはいけないこと」に使うものなので、間違えて使わないようにしましょう。
のし袋の表書きの上段には、「御初穂料」や「御礼」といった文言を毛筆で記載するのが一般的です。下段には赤ちゃんの名前をフルネームで記載します。赤ちゃんの名前は祝詞の中で呼ばれることになるので、神主さんが間違えないようにふりがなを振っておくと安心です。
さらに、のし袋の中にある中袋にお金を入れて表面に金額を、裏面に赤ちゃんの名前を記載しておきましょう。お札は裏表をそろえ、お札の肖像画が上になるようにして中袋に入れます。初穂料は必ずしも新札を用意する必要はないとされていますが、できるだけシワのない、きれいなお札を用意するようにしましょう。
中袋の表面に記載する金額の表記は、大字(壱・弐などの漢数字)を用います。5,000円なら「金 伍阡円」、10,000円なら「金 壱萬円」と書きましょう。通常の漢数字とは違うので注意が必要です。
神社に着いたら、まずは社務所で受付を行います。そこでご祈祷の申込書を記入し、提出するタイミングで一緒に初穂料を納めます。その後は待合室や境内の中で待つように案内されるので、案内通りにご祈祷が始まるまで待機しましょう。
まとめ
お宮参りは赤ちゃんの誕生を神様に感謝し、今後の健やかな成長をお祈りする行事です。赤ちゃんが生まれてから初めての大きな行事となり、思い出に残る日となるでしょう。初穂料はお宮参りに欠かせないものです。金額やマナーのポイントを事前にしっかり押さえ、晴れやかな1日を準備万端で迎えましょう。