赤ちゃん用の体温計ってどんなものがあるの?種類と特徴をおさらい

赤ちゃん用の体温計を購入する際に、あらかじめどんな種類があり、それぞれにどんな特徴があるのかを知っておくと、スムーズに買い物をすることができるでしょう。ここでは、赤ちゃん用の体温計の種類と選び方、正しい体温の測り方について解説します。
赤ちゃんの体温系の選び方
そもそも体温計には2つの測定方式があるのを知っていますか?「実測式」・「予測式」という2つの方式です。
実測式とは、測定部位のそのときの温度を測定して表示する方式のこと。
予測式とは、平衡温を短時間で分析・演算した数値を表示する方式のことです。
平衡温とは、脇の下に体温計を入れてから脇の下で体温が体の内部の温度と同じくらいになった状態のこと。脇の下の場合は、10分以上入れておかないと平衡温になりません。そのため、検温を嫌がる赤ちゃんや動き回る赤ちゃんには、短時間での検温が可能な予測式体温計がおすすめです。
体温計のタイプごとにご紹介
●非接触体温計
体に触れることなく、約1秒で測ることができる体温計。じっとしているのが難しい赤ちゃんの体温を測るのにぴったりです。
非接触体温計は、おでこやこめかみの表面から出る赤外線を計測して体温を測ります。体温計から赤外線を出すわけではないので、安心して赤ちゃんに向けて使うことができますね。
おでこやこめかみは血流量が多く、体の深部体温を反映していて、発熱や体温変化が表れやすい場所です。定期的に検温することで、子どもの体調変化にすぐに気づくことができます。
また、肌に触れることがないので衛生的ですし、子どもが寝ているときなど起こすことなく体温を測れるというメリットもあります。非接触体温計には測定温度を最大24回分保存できるメモリー付きの体温計もありますので、機能などを確認した上で選ぶようにしましょう。
●耳式体温計
最短1秒で検温できる耳で測る体温計。耳の中に入れるだけですぐに体温を測れるので、赤ちゃんの検温にもおすすめです。
耳式体温計は、耳の穴の内壁の温度を測るのではなく、鼓膜の温度を測る体温計です。赤外線センサーが鼓膜からの赤外線をまっすぐにとらえたときに正確な温度を測定することができます。
脇の下や舌下の体温測定値は外気温や汗、唾液などの影響を受けやすく、深部体温よりも低く測定されがちです。その点、鼓膜の温度は脳の温度にすぐに反映するので、発熱の数値をすばやく知ることができます。
耳式体温計には、付属で*プローブカバーがあるので、検温するときにカバーを毎回変えて使えば衛生的にも安心です。
※プローブ(検温部)
●脇で測る体温計
30秒ほどで検温できる脇で測る体温計。それぞれのメーカーが独自の分析・演算処理をして、約30秒で体の内部の温度を表示できるようにしています。検温部を洗浄できるため、衛生面についても安心です。
正しい体温計の測り方
ここでは脇と耳で測る体温計の使い方について紹介していきます。
●脇編
①体温計の感温部を脇の中心にあてる
②体温計を下から少し押し上げるようにしてから、脇をしっかりしめる
脇の温度は中心部が高く、周辺は低くなっています。正確な体温を測るためにも、感温部を脇の中心にあてるようにしましょう。
・注意点
測る前に脇の汗を拭きます。また、感温部が下着に触れないようにも注意しましょう。汗をかいていたり、下着にあたったりすると熱の伝導率が変わり、正しく検温できなくなる可能性があります。
脇で測る体温計を使って赤ちゃんの検温をする場合は、脇の中心に感温部をあてて、脇と体温計がしっかり密着するように腕を軽く抑えてあげるとよいでしょう。
●耳編
①耳の上部をかるく後方に引っ張って、耳の穴をまっすぐにする
②耳の穴に沿ってプローブ(検温部)を入れて測定ボタンを押す
鼓膜の方向が分かりにくいときやうまく測れないときは、体温計を耳の中に入れたまま左右に軽く動かしてみてください。
・注意点
耳の中が汚れていると正確な測定ができません。耳垢は定期的に取り除くようにしましょう。
【非接触編】
①電源ボタンを入れる
②体温計の先端をおでこ、もしくはこめかみに向けてスタートボタンを押す
・注意点
髪の毛で、おでこやこめかみが隠れていると、正確な体温を測れません。また、汗で濡れている場合も同じです。
体温の変化は赤ちゃんの体調不調時に表れやすいものです。
適切な体温計で適切な計測を行い、赤ちゃんの健康を見守ってあげてください。