離乳食で牛乳を与えるのはいつから?初めて取り入れる際のポイント

離乳食を進める中で、牛乳をいつから赤ちゃんに与えていいのか悩むママ・パパは多いのではないでしょうか。牛乳は栄養価が高い食材ですが、アレルギーや赤ちゃんの体質に合わないケースもあるため、離乳食での取り入れ方や適切な時期について正しく理解することが大切です。今回は、離乳食での牛乳の取り入れ方や、初めて与えるときのポイントをわかりやすく解説します。
離乳食で牛乳はいつから与えても良い?
牛乳を離乳食の材料として使用できるのは、離乳食中期(生後7〜8ヶ月ごろ)からです。
また、牛乳を飲み物として与えるのは、1歳をすぎてからにしましょう。
牛乳は赤ちゃんの成長に欠かせない栄養素を多く含んでいるため、積極的に与えたいと思うママ・パパも多いのではないでしょうか。
しかし、1歳未満の赤ちゃんが牛乳を主な飲み物として摂ると、鉄分不足による貧血や、たんぱく質・ミネラルの過剰摂取で腸や腎臓に負担がかかるおそれがあります。
また、牛乳は母乳や育児用ミルクの代わりにはなりません。特に鉄分が少ないため、牛乳ばかりになると貧血のリスクが高まります。そのため、離乳食に牛乳を取り入れる際は、栄養補助でなく、味付けに少しずつ慣れさせたり、離乳食のバリエーションを増やすといった目的にとどめておきましょう。
他にも、離乳食に牛乳を取り入れる際の注意点がいくつかありますので、事前に確認しておきましょう。
離乳食に牛乳を取り入れる際のポイント
離乳食に牛乳を取り入れるときは、成分無調整牛乳を選びましょう。牛乳には、成分無調整牛乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳、加工乳、乳飲料の6種類があります。
この中で離乳食に向いているのは、栄養価が自然な状態で保たれている成分無調整牛乳です。
与えるときは、温めるのが基本です。加熱することで消化酵素の働きが助けられ、赤ちゃんのお腹への負担を減らせます。冷たいままだと胃に負担がかかり、下痢などの原因になるめ注意しましょう。
離乳食に含める牛乳の目安量は、1回の食事あたり離乳食中期で55〜75ml、離乳食後期で90ml程度です。
牛乳アレルギーにも注意しよう
牛乳やヨーグルトなどの乳製品は、赤ちゃんによって食物アレルギーの原因になる場合があります。特に、牛乳に含まれるたんぱく質はアレルゲンになりやすいので、初めて与えるときは慎重に進めてください。
初めて試す場合は、ごく少量から始めましょう。目安は小さじ1杯(約5ml)程度です。かぼちゃやじゃがいもなど、普段離乳食で食べ慣れている食材に混ぜ、必ず加熱して与えます。一度にたくさん与えると反応が強く出る可能性があるため、数日かけて少しずつ量を増やしていくと安心です。
アレルギー症状は皮膚に現れることが多く、口の周りやほっぺが赤くなる、湿疹が出るといった変化が見られます。
また、嘔吐や咳、呼吸のしづらさなど、全身に影響が及ぶ症状が出る場合もあります。与えた後は30分〜2時間程度を目安に、赤ちゃんの体調や肌の様子を観察しましょう。
初めて与えるタイミングは、病院を受診しやすい平日の午前中がおすすめです。万が一強いアレルギー症状が出ても、すぐに医療機関へ相談できます。食物アレルギーは遺伝に限らず、誰にでも起こり得る疾患です。そのため、家族にアレルギーを持っている方がいなくても、赤ちゃんがアレルギーを発症する可能性はじゅうぶんにあります。もしもの際に対応できるよう、慎重に進めましょう。
牛乳を与えた後に下痢が続く場合は、乳糖不耐症(にゅうとうふたいしょう)の可能性もあります。これは、牛乳に含まれる乳糖を分解する酵素が少ないことで起きる症状です。
アレルギーとは異なりますが、腹痛やお腹の張りの原因にもなるため、症状が続く場合は一度かかりつけ医に相談しましょう。
まとめ
牛乳は、離乳食中期から料理に少量混ぜて使えますが、飲み物として与えるのは1歳をすぎてからが適切です。離乳食に取り入れるときは、成分無調整牛乳を選び、必ず加熱してから与えます。
初めて与える際は少量から始め、赤ちゃんの体調を見ながら徐々に量を増やしていきましょう。