妊娠初期に寒気を感じるのはどうして?5つの原因と対処法を紹介

妊娠初期は、身体の変化が急に訪れる時期です。喜びと同時に、これまで感じたことのない不調に戸惑う方も多いでしょう。その中でも「寒気」を訴えるママは少なくありません。気温や季節に関係なく身体が冷えたように感じると、不安になることもありますよね。今回は、妊娠初期に寒気を感じる主な原因と、日常でできる対処法について紹介します。
目次
妊娠初期に寒気を感じる原因は?
ここでは、妊娠初期に起こりやすい寒気の原因について5つ紹介します。
ホルモンバランスの変化
妊娠初期は、女性ホルモンのひとつである「プロゲステロン」が大幅に増加します。プロゲステロンは、子宮の環境を整えて妊娠を維持する重要な役割を担いますが、その影響で体温調節が上手くいかず、寒気を感じやすくなることがあります。
特に妊娠初期はホルモン変動が大きいため、気温や室温に関係なく体が冷えたように感じることも珍しくありません。
つわりによる低血糖状態
妊娠初期はつわりの影響で食欲が落ち、思うように食事が摂れないことがあります。摂取する栄養やエネルギーが不足すると、血糖値が下がり低血糖状態になりやすくなるのです。
低血糖になると身体がエネルギー不足となり、冷えや震えなどの寒気が生じやすくなります。空腹時間が長くなると症状が出やすいため、少量でもこまめに食べることが大切です。
自律神経の乱れ
妊娠初期は、女性ホルモンの急激な変化によって自律神経のバランスが乱れやすくなります。自律神経は、体温や血流を調整する役割を担っているため、その働きが不安定になると体温調節がうまくいかず、寒気を感じやすくなるのです。
特に、ストレスや睡眠不足が重なると自律神経の乱れが強まり、冷えや倦怠感といった不調が出やすくなるため注意しましょう。
貧血
妊娠中は、つわりで食事が摂りにくくなることに加え、血液の水分量が増えて貧血になりやすい状態です。貧血になると、寒気や頭痛、めまいなどの症状が現れることがあります。
風邪・感染症の可能性
妊娠初期の寒気は、身体の変化によるものだけでなく、風邪や感染症が原因の場合もあります。喉の痛みや咳、鼻水、発熱、腹痛、頭痛などの症状があるときは、自己判断せず早めに医療機関を受診しましょう。
妊娠初期の寒気はいつ終わる?
妊娠初期に感じる寒気は、胎盤が完成し、ホルモンバランスが安定する妊娠4~5ヶ月ごろから、少しずつ和らいできます。この変化により、体温も通常に近い状態に戻るとされています。
ただし、体質や生活環境によっては、寒気が長引くこともあります。ひとつの目安として考え、症状が続く場合や、発熱のように他の体調不良を伴う場合は、自己判断せず早めに医師へ相談するのが安心です。
妊娠初期に寒気を感じるときの対処法
妊娠初期に寒気を感じたときは、まず身体を温める工夫をしましょう。スカーフや腹巻、靴下などで首・お腹・足首を保温すると血流が促され、冷えが和らぎやすくなります。室内でも湯たんぽやカイロを使ったり、ぬるめのお湯にゆっくり浸かったりして身体の芯から温めるのも効果的です。
また、つわりによって食事量が減ると低血糖になり、寒気を感じやすくなります。無理のない範囲で、1日3食にこだわらず複数回に分けて少量ずつ食べるようにしましょう。消化のよいおにぎりやバナナ、スープなどを常備しておくと安心です。
加えて、レバーや魚介類、大豆製品といった鉄分豊富な食材を積極的に摂取すると、貧血対策になります。
さらに、軽いストレッチやウォーキングなどの適度な運動もおすすめです。血行が促進されると体温が上がり、冷えの軽減につながります。ただし、体調が優れないときや医師から安静を指示されている場合は無理をせず、休養を優先してください。
まとめ
妊娠初期の寒気は、ホルモンバランスの変化やつわりなど、身体の自然な反応によることが多い一方で、体調不良のサインの場合もあります。原因を知った上で身体を温める、食事を工夫するなどの方法で対処しましょう。自分で対処しても寒気が続く場合は、早めに医師へ相談することが大切です。