母乳が出ない原因を知って不安を解消!母乳量を増やす対処法も紹介
授乳期のママの中には、母乳の出る量が足りないのでは?と悩んで、自分を責めてしまうママも少なくありません。母乳が出る出ないは体質によるものも大きいとされていますが、授乳回数や赤ちゃんの乳頭のくわえ方、ママの体調など、体質以外のさまざまな要因が母乳の分泌に影響を与えることがあります。母乳が出にくい原因がわかれば、分泌量を増やすことができるかもしれません。今回は、母乳が出にくい原因と、分泌を促すための具体的な方法についてご紹介します。ご自身に当てはまる原因と対策がないか一緒に確認しましょう。
目次
母乳が出にくい原因

母乳の分泌がうまくいかない背景には、いくつかの原因が考えられます。
授乳回数が少ない
赤ちゃんがおっぱいを吸うと、その刺激で「プロラクチン」や「オキシトシン」といったホルモンの分泌が促進されます。これらは母乳づくりに欠かせないホルモンです。
授乳回数が少ないと、分泌を促す刺激が不足し、母乳の生成が追いつきにくくなります。
参考:明治「【助産師監修】母乳が出ないときはどうすればいい?原因や出ないときの対処方法について」
赤ちゃんのくわえ方が浅い
赤ちゃんが乳頭をしっかり深くくわえられていない場合、必要な刺激が十分に伝わりません。くわえ方が浅いと母乳がうまく吸い出せないだけでなく、乳頭に負担がかかり痛みや傷の原因になることもあります。
また、ママの乳頭や乳輪部が硬い場合も、赤ちゃんが吸いづらく、吸引の力が弱くなってしまうことがあります。
ストレスや疲労の蓄積
産後のママは睡眠不足や慣れない育児による緊張で、心身ともに疲れが溜まりやすい状態にあります。ストレスや強い疲労を抱えると、自律神経のバランスが乱れ、ホルモンの働きにも影響が出ることがあります。
食生活の乱れや水分不足
母乳は約8~9割が水分で構成されており、さらにはママの血液を材料として作られます。食事量が極端に少なかったり、水分が十分に摂れていなかったりすると、体内の血液量が不足し、結果として母乳分泌の低下につながることがあります。
特に授乳期は普段よりも栄養と水分の消費が多く、不足が続くと体が母乳づくりの優先度を下げてしまうため、水分摂取には注意が必要です。
母乳の出を良くするための対処法

赤ちゃんとの日常生活で、いくつかのことを意識すると自然と母乳の出がよくなることがあります。具体的な方法を紹介します。
授乳回数を増やす
母乳の量を安定させるためには、赤ちゃんがおっぱいを吸う機会を増やし、母乳の分泌を促しやすいからだづくりをすることが大切です。
2~3時間おきの授乳が目安とされていますが、母乳の量を増やすのであれば授乳間隔にこだわる必要はありません。赤ちゃんが欲しがるたびに授乳することで、母乳が作られやすい状態を維持できます。
水分を積極的に摂取する
授乳中は体内の水分が失われやすく、普段以上にこまめな水分補給が必要です。目安として1日2リットル程度を意識し、のどが渇く前に飲む習慣をつけると安心です。
水分は食事からも摂れるため過度に気にする必要はありませんが、授乳の前後・寝起き・就寝前・入浴前後など、決まったタイミングで飲むようにすると無理なく継続できます。
栄養バランスの取れた食事を心がける
高カロリーな食事や油物の摂り過ぎは乳管が詰まる原因となり、母乳の質が下がるため、赤ちゃんが飲むのを嫌がることがあります。結果として、母乳の出が悪くなる原因につながるため、なるべく控えめにしましょう。
なお、母乳の質を保つためには、以下の栄養素を意識的に摂取することが大切です。
-タンパク質:母乳の質を保つために不可欠(鶏肉、魚、卵、大豆食品など)
-カルシウム:授乳中はカルシウムが不足しやすいため、十分な量を摂取する(小松菜、ブロッコリー、小魚など)※乳製品は乳管が詰まりやすい体質の方もいるため、注意が必要です。
-鉄分:血液の材料となり、母乳を通して赤ちゃんにも届けられる(赤身肉、レバー、ほうれん草など)
-葉酸:赤血球を作り、貧血予防に役立つ(レバー、アスパラガス、納豆など)
ストレスを軽減する

ストレスは母乳の分泌を妨げる大きな要因です。 短時間でもリラックスできる時間を作ったり、気分転換できる方法を見つけたりすることで、心が軽くなり、母乳も出やすくなります。
おっぱいマッサージをする
乳管の詰まりを解消し、母乳の流れを良くするには、おっぱいマッサージが役立ちます。 優しく温めながら行うことで血行が促進され、赤ちゃんに吸われやすい柔らかいおっぱいに整っていきます。誤ったやり方は乳腺炎の原因となるため、自己流のマッサージではなく、病院の母乳外来でマッサージの相談をするとよいでしょう。
身体を温める
身体が冷えると血流が悪くなり、母乳の分泌にも影響が出ます。 入浴で温まる、カイロを使う、温かい飲み物を飲むなど、日常の中で体を冷やさない工夫をしましょう。
十分な休息をとる
授乳期の体は思っている以上に疲れています。赤ちゃんが寝ているタイミングで一緒に横になるだけでも、体を休める時間が確保でき、心身の負担を軽減しやすくなります。
また、家事を家族にお願いしたり、サポートサービスを活用したりするなどして、自分だけで抱え込まない環境を作ることも大切です。
まとめ
母乳が出にくい原因には、授乳回数や赤ちゃんのくわえ方、ママの心身の状態、食生活などさまざまな要因があります。母乳の出を良くするには授乳回数を増やすほか、水分補給や栄養バランスの取れた食事、十分な休息などを心がけることが大切です。一人で悩まず、家族やサポートに相談しながら、あまり思い詰めすぎず自分に合った方法を見つけていきましょう。