そのはちみつは危険!赤ちゃんに与えたら危険な食べ物って知ってた?

砂糖の代わりに愛用している人も多いはちみつ。ラベルなどを見ると、赤ちゃんに与えないようにという注意書きが書いてあるのをご存じですか?大人にとっては体に良いはちみつでも、赤ちゃんにとっては良くない食品なのです。なぜ、はちみつが危険なのか、誤って食べてしまったらどうすればよいのかについてご紹介します。
なぜ危険?赤ちゃんにはちみつを与えてはいけないワケ
なぜ赤ちゃんにとって、はちみつは危険な食品なのでしょうか。赤ちゃんがはちみつを食べてしまうとどのような危険があるのかを紹介していきます。
●乳児ボツリヌス症
はちみつにはボツリヌス菌が含まれている事があり、これを赤ちゃんが食べてしまうと、赤ちゃんの腸内でボツリヌス菌が定着・増殖し、乳児ボツリヌス症という感染症にかかってしまいます。ボツリヌス症にかかると、元気がなくなる、便秘になる、首が座らなくなるなどの悪影響を受け、赤ちゃんを苦しめてしまうのです。
これは治療によって回復するものだといわれているのですが、まれにそのまま死に至るケースもあるので、その最悪のケースを想定して、はちみつを赤ちゃんに与えてはいけないという認識になっているのです。もちろん、大人の体内にボツリヌス菌が入っても、腸内環境が整っているので、ボツリヌス菌が定着するのを防ぐ事ができるため特に影響はありません。
●熱を加えてもNG
ボツリヌス菌は熱に強く、120℃程度まで熱さないと殺菌できないため、熱を加えても食べさせてはいけません。一般的な家庭の調理法では、ボツリヌス菌は死滅しないため、生のはちみつはもちろん、離乳食や手作りおやつなどに入れるのもやめましょう。
いつからはちみつを食べても大丈夫?
●1歳を過ぎてから少量を
赤ちゃんにはちみつを与えるのは1歳を過ぎてからにしましょう。少量与えてみて、具合が悪くなさそうなら少しずつ増やしていきましょう。体調が悪いときなどは与えないほうが賢明です。余裕を見て1歳半ごろまでは与えるのを待ってみるのが安心ですね。1歳半を過ぎれば、幼児にとってはちみつは栄養価が高い食品なので、様子を見ながら与えましょう。
●万が一口にしてしまったら?
もし万が一はちみつを食べてしまっても、すぐに病院に行かなければいけないというわけではありません。まずは様子をみて、便秘気味になる、ミルクを吸う力が弱まる、泣き声に力がない、呼吸がしにくそうに見えるなどの症状が現れたらすぐに病院にいきましょう。体内にボツリヌス菌が入っても、必ず発症するとは限らないため、慌てずによく観察して心配であれば医師に相談するようにしましょう。
はちみつ以外にも気をつける食材
ボツリヌス菌といえばはちみつが一般的に知られていますが、はちみつのほかにも、黒糖、自家製野菜スープ、コーンシロップ、井戸水なども乳児ボツリヌス症の原因になる可能性があります。はちみつさえ与えなければ大丈夫というわけではありませんので注意しましょう。
基本的には土壌や河川・海などの広く自然界に含まれている菌なので、やはり赤ちゃんが口にするもの、赤ちゃんの様子には常に注意が必要であるいう事を理解しましょう。
また黒糖や、はちみつそのものには注意をはらうと思いますが、はちみつ入りのお菓子や黒糖が原料に使われているパンなどは見落としがちです。成分表示などをしっかり見て、はちみつや黒糖などが使われている食品にも細心の注意をはらいましょう。
赤ちゃんにはちみつを与えることの危険性と万が一食べてしまったときの対処法についてご紹介しました。乳児ボツリヌス症は必ず死に至る病気というわけではありませんが、赤ちゃんの具合が悪くなってしまう危険性は高いといわれているので、離乳食が始まる頃には特に注意したいですね。
万が一はちみつを食べてしまったら、赤ちゃんの様子などを見ながら受診するかどうか見極めましょう。どうしても心配ならお医者さんに相談するのもおすすめ。とにかく、赤ちゃんが口に入れる物はすべて安全な物であるように保護者は細心の注意をはらうことが何よりも大切なのです。