スプーン食べはいつから始める?取り入れ方や練習する際のポイント
赤ちゃんが自分でスプーンを使って食べるようになる姿は、成長を感じられる嬉しい瞬間です。しかし、「いつから始めればいいの?」「どうやって持たせればいいの?」と迷うママやパパも多いのではないでしょうか。スプーン食べは手指の発達や食への意欲とも関係しており、焦らず段階を踏んで練習することが大切です。今回は、スプーン食べの開始時期、発達段階に応じた持ち方、練習方法や注意点について詳しく解説します。
目次
スプーン食べはいつから始める?

スプーン食べのスタートは、一般的に離乳食後期(9~11ヶ月ごろ)が目安です。この時期になると、食べ物に興味を持ち、手でつかんだり、握ったりして「自分で食べたい」という気持ちが芽生える赤ちゃんが増えてきます。
この段階で食事の際にスプーンを握らせてみるのがおすすめです。最初から上手にすくって食べられるわけではありませんが、「自分で持つ」経験を積むことが重要です。失敗しても叱らず、挑戦を喜んであげることが赤ちゃんのやる気につながります。
スプーンの持ち方を取り入れる方法

スプーン食べを上手に取り入れるためには、以下のような段階を踏んで進めることが大切です。焦らず、赤ちゃんのペースでスプーン食べに慣れていくようにしましょう。
1. ママ・パパがスプーンで食べさせる
まずは大人がスプーンを使って食べさせることから始めましょう。赤ちゃんは食事の仕方を観察し、真似しようとします。
2. スプーンに食べ物を乗せて、赤ちゃんに持たせる
赤ちゃんがスプーンに興味を示し、自分で持ちたがるようになったら、食べ物を少し乗せて持たせてみましょう。
その際、ママ・パパがスプーンに手を添えて口に運んであげるとスムーズに食べられます。
3. はじめから赤ちゃんにスプーンを持たせてみる
少しずつ慣れてきたら、最初から赤ちゃんにスプーンを持たせて挑戦させましょう。多少こぼしても問題ありません。また、赤ちゃんが自分でスプーンに食材を乗せやすくするために、食器は深めで縁に返しがあるものがおすすめです。自分で食べられたことが自信につながります。
発達段階に応じたスプーンの持ち方
赤ちゃんの成長とともに、スプーンの持ち方も変わっていきます。無理なく段階的にステップアップできるよう、温かく見守りましょう。
ステップ1.手のひら握り
最初はスプーンを上からわしづかみにする「手のひら握り」です。この時期は持つことに慣れることが大切です。こぼしても叱らず、一生懸命な姿を応援してあげましょう。
ステップ2.指握り
次の段階では、 親指と人差し指の指先で柄をつまむように持つ「指握り」に移行していきます。このとき手のひらは内側に向き、指先や手首を細かく動かす必要が出てきます。
ちょうど、子どもがクレヨンを握って線を描く姿や、小さなスコップで砂をすくう姿に近い動作です。この時期はお絵描きや砂遊び、粘土遊びなど、手指を使った遊びを積極的に取り入れると効果的です。
ステップ3.鉛筆(バキューン)持ち
さらに発達すると、親指・人差し指・中指の3本でスプーンを持つ「鉛筆持ち」へ移行します。指を立ててピストルの形にし、そのままスプーンを持たせる方法を試すとイメージしやすいでしょう。
ただし、無理に矯正せず、赤ちゃんのペースで進めることが大切です。
スプーン食べを練習する際のポイント
スプーン食べの練習を成功させるためには、いくつか工夫をするとスムーズに進みます。
・食べやすいメニューを選ぶ
スプーンで扱いやすい食材を用意することが成功への近道です。柔らかく煮た人参や大根、とろみのあるスープやシチューなどは、赤ちゃんがすくいやすく口に運びやすいでしょう。
また、赤ちゃんがスプーンで上手に食べられるように、適切な大きさや固さに調理することも大切です。固形物の場合だと、具体的には5mm程度の角切りで、歯茎でつぶせるくらいの固さから始めます。
・子どもの発達に合ったスプーンを選ぶ
赤ちゃんの手の大きさや握力に合ったスプーンを選ぶことも大切です。柄が短めで軽いものや、口当たりが優しいシリコン製や木製のスプーンがおすすめです。
・汚れてもよい環境を整える
スプーン食べの練習では、必ず食べこぼしが発生します。床にビニールシートを敷いたり、汁物を受け止められるお盆を準備しておくと、ママ・パパも安心して見守ることができます。
まとめ
スプーン食べの開始は9~11ヶ月ごろが目安ですが、赤ちゃんの発達には個人差があります。最初は「手のひら握り」から始まり、徐々に「指握り」「鉛筆持ち」へと進んでいきます。
大切なのは「上手に食べられること」よりも、「自分で食べたい」という気持ちを育てること。焦らず、ゆったりとした気持ちで赤ちゃんのチャレンジを見守り、成長を楽しみましょう。