どうしてこんなに動き回るの?赤ちゃんや幼児の寝相の秘密とは

赤ちゃんの寝相が悪いと、「ひょっとして寝苦しいのかな?」などと考えてしまいますよね。掛けてあげた布団から出ていると、赤ちゃんが体調を崩さないか心配なママ・パパも多いのではないでしょうか。そこで今回は、赤ちゃんの寝相が悪くなってしまう理由や赤ちゃんが寝るときに注意しておく点を解説します。
寝相が悪いのはなぜ?
赤ちゃんというと、動かずにスヤスヤと眠っているイメージが強いものです。そのため、赤ちゃんの寝相が悪いと、「どうしてうちの子は寝相が悪いの?」と心配になることもあるでしょう。
しかし、赤ちゃんの寝相が悪いのはめずらしいことではなく、早ければ生後3ヶ月頃から寝相が悪くなる赤ちゃんもいます。赤ちゃんによっては、新生児期から寝相が悪いということもあるので心配はいりません。
赤ちゃんの寝相が悪くなる理由に関係しているのが、睡眠サイクルです。
睡眠には、「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」というふたつの状態があります。レム睡眠は浅い眠りの状態で、体は休んでいるものの脳は動いている状態です。ノンレム睡眠はぐっすりと寝ている状態で、このときは夢を見ることもほとんどありません。
就寝時にはノンレム睡眠→レム睡眠→ノンレム睡眠→レム睡眠というサイクルを繰り返しています。
個人差はありますが、大人の場合ノンレム睡眠とレム睡眠の周期が90分程度であることが一般的です。またレム睡眠の比率は睡眠時間の15~20%程度です。しかし、赤ちゃんの場合は、浅い眠りであるレム睡眠の割合が睡眠時間の50%ほどを占めます。大人の場合と比べて赤ちゃんのレム睡眠の割合はかなり高いことが分かります。
赤ちゃんの睡眠時間の多くが眠りの浅いレム睡眠にあるため、赤ちゃんは睡眠時によく動くのです。そして、それが寝相の悪さにつながっていると考えられます。
よく見られる寝相の行動とは?
よく見られるのは、足をバタバタさせたり、体の向きが回転していたりするといったものです。就寝時にはとなりで眠っていたのに、いつの間にか赤ちゃんが離れた場所で眠っていたという経験がある親御さまも多いのではないでしょうか。
このような睡眠中の動きは、赤ちゃんの睡眠が大人の睡眠サイクルに近づくにつれて収まってくるので心配はいりません。赤ちゃんの成長に必要な段階と考えて、見守ってあげましょう。
季節が夏に入ったとたん、急に赤ちゃんの寝相が悪くなったという場合もあるでしょう。寝ている部屋の温度が高かったり、衣服が暑苦しかったりすると、赤ちゃんは寝返りをうつことで体の熱を逃そうとします。そうすることで、赤ちゃんは体温調節をしているのです。
その場合、部屋の温度を少し下げたり、着せている衣服を通気性の良いものに替えてあげたりして、赤ちゃんにとって快適な睡眠環境を整えてあげましょう。
就寝時に注意したい点
赤ちゃんの寝相の悪さが事故につながるおそれもあります。以下の点に気をつけましょう。
まず、赤ちゃんがベビーベッドで寝ている場合です。ベッドから転げ落ちてしまうというリスクを避けるため、ベビーガードなどを利用して安全を確保しましょう。
また、窒息にも気を付けたいものです。赤ちゃんがうつ伏せで寝ると、窒息のリスクがあります。寝返りをうったタイミングでうつ伏せになったときのことを考えて、安全な寝室環境を整えるようにしてください。
具体的には、赤ちゃんのそばに枕やクッションを置かない、シーツはピンと張る、柔らかすぎる敷き布団は使わない、といった対策がおすすめです。
布団から出てしまって寝冷えするということを避けるために、スリーパーを着せてあげることもできます。スリーパーだと布団を着たような状態ですから、赤ちゃんの寝相が悪くても安心です。また、厚手の布団を掛けると暑くてはいでしまうこともあるので、軽めの布団や毛布を使うのも良いでしょう。