授乳3時間おきはいつまで?授乳間隔の目安や赤ちゃんがおっぱいを欲しがるサインも紹介
赤ちゃんの授乳間隔は成長に合わせて変化していきます。特に「授乳は3時間おき」とよく耳にしますが、実際には赤ちゃんの月齢や発達によって目安が異なり、一律に決められるものではありません。今回は、月齢ごとの授乳間隔の目安や、赤ちゃんがしっかり飲めているかを確認するサイン、さらに夜間授乳がつらいときの工夫までを詳しく解説します。新米ママ・パパが少しでも安心して育児に取り組めるよう、参考にしてください。
目次
授乳3時間おきはいつまで?授乳間隔の目安

授乳の間隔は赤ちゃんの成長に伴って徐々に変化します。月齢ごとの目安は以下のとおりです。
・生後1ヶ月ごろ:数十分~3時間程度
新生児期は、1日8~12回と授乳回数が多いのが特徴です。赤ちゃんの胃の容量がまだ小さく、一度にたくさん飲むことができないため、数十分~3時間おきに授乳する必要があります。
・生後2~4ヶ月ごろ:2~4時間程度
胃の容量が大きくなり、1回に飲める量が増えて授乳のリズムが安定してきます。まとめて3時間ほど眠ることもあり、自然と授乳間隔が長くなる傾向があります。
・生後5~6ヶ月ごろ:4~5時間程度
この時期には夜間にまとまって眠る時間が増え、授乳回数が減少します。また、離乳食が始まることもあり、授乳間隔は4~5時間程度に広がります。
ただし、離乳食初期は母乳やミルクが主な栄養源のため、赤ちゃんが欲しがるタイミングを目安に与えるようにしましょう。
・生後7ヶ月以降:5~6時間程度
飲む力がつき、1回に飲む量が増えるため、授乳間隔はさらに空くようになります。
夜通し眠るようになる赤ちゃんも増え、離乳食も定期的に食べられるようになり、生活リズムが安定していきます。
以上が一般的な目安とされていますが、母乳とミルクとでは消化時間に違いがあり、消化のよい母乳はミルクに比べて授乳頻度が高くなる傾向があります。加えて、赤ちゃんの体質や飲む力も様々です。あくまで目安として参考にした上で、赤ちゃんの様子に合わせて授乳をしましょう。
授乳の基本は赤ちゃんが欲しいタイミングで

授乳は「赤ちゃんが欲しいときに欲しい分だけ」が基本です。新生児期は生活リズムが安定していないため、大人の感覚で「時間になったから」と与える必要はありません。
特に3時間おきの授乳タイミングで赤ちゃんがぐっすり眠っている場合、十分に飲んでいれば無理に起こさず、そのまま寝かせてあげましょう。
お伝えしたように、授乳間隔はあくまで目安であり、赤ちゃんの様子を優先することが大切です。
赤ちゃんが十分に飲めているときのサイン
赤ちゃんがしっかりと母乳やミルクを飲めているかどうかは、いくつかのサインで確認できます。
・肌にハリがあり、元気で生き生きしている
・尿の色が薄い黄色である
・1日のおむつ交換の回数が6回以上である
・機嫌が良く、落ち着いて過ごしている
これらが確認できれば、授乳量はおおむね足りていると考えられます。
赤ちゃんがおっぱいが欲しいときのサイン

赤ちゃんは泣く前に「おっぱいが欲しい」というサインを出しています。これを見逃さないようにすることで、スムーズに授乳できます。
・舌を出している
・手を口に持っていく
・手足をぎゅっと握っている
・おっぱいを吸うように口を動かす
・口を開けておっぱいを探すような仕草をする
・身体をもぞもぞ動かす
・「クー」「ハー」といった柔らかい声を出す
泣き出してから授乳するよりも、こうしたサインの段階で授乳すると赤ちゃんも落ち着いて飲みやすくなります。
参照元:こども家庭庁「産後2週間を過ぎたママのための授乳のギモン解消ガイド」
夜間授乳がつらいときの対処法

3時間おきの授乳は昼夜を問わず続くため、特に夜間の授乳はママ・パパにとって大きな負担になりやすいものです。
ここでは、夜間授乳のつらさを少しでも軽減するための実践的な工夫を2つご紹介します。
1.ミルクや搾母乳を活用する
夜間授乳の負担を軽くするために有効なのが、ミルクやあらかじめ搾乳しておいた母乳を取り入れることです。特に完全母乳で育てている場合、すべての授乳をママひとりで担うことになり、心身ともに疲弊しやすくなります。
ミルクや搾母乳を活用することで、パパや家族も授乳を分担しやすくなり、ママが休める時間を確保することが可能になります。
ただし、搾母乳を夜間授乳に取り入れる際は、搾乳後すぐに必ず冷凍保存するよう注意してください。
2.おっぱい以外で寝かしつける方法を増やす
夜中に赤ちゃんが泣いたとき、反射的に授乳してしまうことはよくありますが、夜泣きの原因は必ずしも空腹とは限りません。
授乳以外の方法で寝かしつけができるようになると、夜間の授乳回数を減らせることがあります。
例えば、次のような方法が有効です。
・お昼寝を早めに切り上げる
日中の睡眠時間やタイミングを調整することで、夜の眠気を促しやすくなります。
・毎日決まった時間に寝起きさせる
昼夜の区別がつくようになると、夜間まとまって寝る時間が増えてくる可能性があります。
・子守唄や音楽で落ち着かせる
ママ・パパの声や音楽のリズムには、赤ちゃんの気持ちを安定させる効果があります。
・抱っこやおんぶで安心感を与える
スキンシップによって赤ちゃんがリラックスし、自然に眠りにつくこともあります。
・背中やお腹をトントンしてあげる
一定のリズムで軽くさするようにすると、眠気を誘いやすくなります。
これらを日常的に取り入れることで、赤ちゃん自身が「おっぱい以外でも眠れる」ことを少しずつ学び、夜間の授乳に頼らなくても安心して眠れるようになっていきます。
まとめ
授乳は3時間おきが目安とされますが、実際には赤ちゃんの月齢や発達に応じて変化していきます。大切なのは「時間」ではなく「赤ちゃんのサイン」をしっかりと見て授乳することです。赤ちゃんが元気で機嫌良く過ごしているかどうかが、授乳が足りているかを判断する重要なポイントになります。
夜間授乳は特に大変ですが、家族で協力し合ったり、ミルクや寝かしつけ方法を工夫したりすることで負担を軽くできます。授乳の時間は親子の大切なコミュニケーションのひとときでもあるため、無理せず楽しみながら続けていけるよう工夫していきましょう。